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G.C FACTORY編集部

M&A成約事例

M&A成約事例「一都三県、内科、内装譲渡案件」

 

 

Ⅰ.はじめに

この度、弊社がご支援をさせていただいた一都三県の内装譲渡の案件がご成約となりました。

そこで、担当者であるM&A仲介コンサルタント高淵に本件についてインタビューを行いました。

スケジュール作成から譲渡実行までの詳しい流れや苦労した点、全体を通して勉強になった点についてのインタビューです。これからM&Aを考えている多くの先生のご参考にしていただければ幸いです。

案件概要
エリア 一都三県
診療科目 内科
売り手 医療法人
買い手 個人
譲渡対価 2000万円
スキーム 内装譲渡
譲渡契約書締結までの期間 19ヶ月間
譲渡契約書締結から譲渡実行までの期間 10ヶ月間
G.C FACTORY  役割 売り手様FA業務       

 

Ⅱ. M&A成約までのスケジュール

大項目 詳細 始期 終期
売り案件受注 売り手様からの相談 機密保持契約書の締結 2022年11月 2022年11月
相手探し 買い手様候補の探索 2022年11月 2024年3月
買い手様候補からの質問対応・内見 2024年3月 2024年5月
最終契約譲渡契約 契約書作成 締結 2024年6月 2024年6月
クロージング 譲渡実行 2024年3月

 

Ⅲ.各工程の詳細についてのインタビュー

 

1. スケジュール作成に関して

 

Q1 今回の譲渡スケジュールは、どのように決まりましたか?

 

髙淵:
買い手の開業時期(2025年4月)に合わせました。ただ、最終譲渡契約は早めに締結しておきたかったこともあり、トップ面談終了後、できるだけ早く最終譲渡契約締結となるように譲渡スケジュールを決めました。

 

Q2 今回は最終譲渡契約前に賃貸契約の更新日が訪れましたが、このことについて売り手はどのように考えたのでしょうか?

 

髙淵:
はい。賃貸契約は最終譲渡契約の締結前に売り手に更新していただきました。その際の更新費用は、売り手にご負担いただきました。

 

Q3 賃貸契約更新の時点で「継承を諦めて、内装を原状回復するより、更新料を負担しても、譲渡した方が多くのメリットがある」という判断をされたということですね。他にもスケジュールを決めるにあたって考慮した点はありますか?

 

髙淵:
基本的には、買い手のご意向に寄せて決めていきました。売り手も全面的に協力するというスタンスで進みました。

 

2. 売り手の受注

 

Q4 次に、売り手はどういった経緯で受託になったのかを教えてください。

 

髙淵:

弊社ホームページより、直接お問い合わせいただき受託となりました。

 

3. 買い手の探索

 

Q5 買い手の探索はどのように行いましたか?

 

髙淵:
今回はなかなか買い手候補が決まらなかったため、弊社の連携先に本案件を紹介し買い手の探索に協力いただきました。

 

Q6 買い手からの問い合わせは、何件くらいありましたか?

 

髙淵:
最終的には、48件のネームクリアがありました。その内、トップ面談は5件行いました。

 

Q7 今回の買い手の探索で苦労したことはありますか?

 

髙淵:
今回、駅近で立地の良い案件でしたが、テナントビルが古いことや、クリニックが比較的高層階に位置している点で、希望者が少なく、探索に苦労しました。

 

 

 

4. トップ面談・内見

 

Q8 トップ面談・内見では、どういったところを確認されていましたか?

 

髙淵:
部屋の広さや使い勝手などのレイアウトを中心に確認されていました。医療機器はほとんど引き上げていたので、内装や造作物、家具、診察室の様子などの確認が多かったです。

 

Q9 トップ面談・内見は、どれくらいの時間がかかりましたか?

 

髙淵:
約1時間でした。

 

 

5. 意向表明書の提出に関して

 

Q10 今回、意向表明書の提出は行いましたか?

 

髙淵:
はい、行いました。

 

Q11 意向表明書の提出はスムーズに進ましたか?

 

髙淵:
はい。スムーズに進みました。

 

 

6. 譲渡価格の決定

 

Q12 今回、譲渡価格はどのように決めましたか。

 

髙淵:
今回は売り手の提示価格から交渉が入らずに決まったので、比較的スムーズに進みました。 売り手のクリニックの内装のデザインはとても凝っており、1年使用した程度でしたのでとてもきれいでした。継承後もそのまま使用できる状態でしたので、買い手から見るとかなり良い案件だったと思います。

 

 

7. 基本合意契約について

 

Q13 基本合意契約は行いましたか?

 

髙淵:
基本合意契約は行わず、意向表明後、そのまま最終譲渡契約に進みました。

 

 

8. 融資について

 

Q14 買い手の融資について教えてください。

 

髙淵:
はい、融資はこれから行う予定です。買い手は自己資金でも支払える金額でしたが、事前に融資の内諾を取り、その後譲渡契約書を取り交わしています。

 

Q15 融資はスムーズに進みましたか?

 

髙淵:
そうですね。融資の部分は買い手が自身で懇意にしている銀行と調整をした形でしたが、とてもスムーズに進みました。

 

 

9. 最終譲渡契約

 

Q16 最終譲渡契約で苦労した点はありますか?

 

髙淵:
大きな問題なくスムーズに進みました。事前にしっかりと譲渡条件を詰めて、合意していたことも、スムーズに進んだ要因の一つかと思います。

 

Q17  今回の役割は売り手のFAということですが、FAの視点から見ても最終譲渡契約はスムーズに進みましたか?

 

髙淵:
そうですね。買い手のFAも先回りして対応してくださったので、問題なく進めることができました。

 

 

10. 譲渡実行

 

Q18 譲渡実行を迎えるにあたっての、気を付けたいポイントや進め方があれば教えてください。

 

髙淵:
1カ所、窓ガラスが割れてしまったという問題が発生しており、まだ解決していません。窓ガラスの修繕を売り手と物件オーナーのどちらが負担して買い手に引き渡すかが決まっていないので、しっかりとフォローしていきたいと思います。

 

Ⅳ. 全体を通して勉強になった点、大変だった点について

 

Q19 今回特に大変だったことを教えてください。

 

髙淵:
内装譲渡は、現地に足を運んで実際に見ていただくしかないので、マッチングは大変でした。時間もかかりましたが、駅近の案件だったこともあり「必ず興味をもつ先生が見つかるはずだ」と信じて対応していました。

 

Q20 最後に、全体を通して勉強になったことを教えてください。

 

髙淵:
内装譲渡は、実際に見ていただかないと始まらない案件なので、買い手に対して、いかに魅力的な提案ができるかが重要という学びになりました。今回は、駅近1分の物件・相場よりも賃料が安い点・内装や造作が出来上がっている点を訴求ポイントとして、買い手のFAに伝えて提案してもらいました。 時間はかかりましたが、無事に買い手が決まったので最後までやり切れたなと感じています。

 

Ⅴ. 終わりに

今回は内装譲渡案件の成約インタビューを行いました。弊社には柔軟に対応できるコンサルタントと、マッチングからM&A後の開業支援まで一気通貫で支援する体制が整っております。

今後も、事業譲渡したい方や譲受して開業されたい方、新規で開業されたい方、皆様の挑戦に不可欠な存在になるべく、誠実に想いに寄り添いながらご支援をさせていただきます。

 

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著者:株式会社G.C FACTORY 広報部

日々、医療機関経営の経営に関するコラムを執筆したり、院長先生へのインタビューを実施。
大手医療法人の理事長秘書、看護師、医学生、大手メディアのライターなど、
様々な背景を持つメンバーで構成しています。

 

 

担当コンサルタント:髙淵 信行(たかぶち のぶゆき)

コンサルティング事業部 課長

経歴:国内医療機器メーカー、医師紹介会社、医療系コンサルティング会社、「(株)メディカルノート」コンサルティング事業部設立メンバーを経て、(株)G.C FACTORY 創業第一期メンバーに至る。医療系M&A・新規開業支援業務では、50件以上の成約実績がある。現在、コンサルティング事業部の大黒柱として内外問わず信頼は厚く相談多数。ライフワークはサーフィンと育児。

資格:M&Aシニアエキスパート(事業承継・ M&A エキスパート協会/運営:日本M&Aセンター)